これからの就職活動
一時期、日本でも三度の就職難になったと、ニュースなどで報道されました。
一度目は、バブル崩壊直後、二度目が21世紀直前頃であり、三度目は世界同時不況の頃でしょう。
もっとも、人によっては、バブル崩壊以後、一貫して就職状況が良くないと思っている人もいるのかもしれません。
その第一の原因が、非正規雇用の増加です。
おそらく年配の人の中には、非正規雇用自体を、あまり好ましく思わない人もいることでしょう。
けれども、現実的なことを言えば、たとえ正社員で雇用されたとしても、それが永続する訳ではないということです。
机上では、企業は永久になくならない、と見なすことができますが、実際は、経営をするのが人であり、その時点で、失敗が起きる可能性があります。
そのため、どんなに安定した収益が上げていたとしても、変化に追い付けなければ、倒産する可能性があります。
そうなれば、たとえ正社員であっても、安泰とは言えないでしょう。
ある意味、日本には、正社員神話のようなものがあり、正社員であれば、生活が安定する、という考えがあるようです。
確かに保障されている面があり、安定した生活を送れるかもしれません。
しかし、それは高度成長期に出来上がった終身雇用と年功序列の名残のようなものでもあるでしょう。
現在、企業は日本国内のみでなく、海外を視野にしなければ、収益をなかなか上げられない傾向があるようです。
その海外でも、新興経済国が出現し、激しい競争の波の中にあります。
企業も努力するのであれば、働く方もまた、それなりの覚悟いる時代かもしれません。
そうなれば、正規も非正規もない雇用の時代になるかもしれません。
今はまだ、その過渡期と見なせるかもしれませんが、少なくとも労働のあり方が多様化し、それを踏まえた就職活動が必要とされている時代なのでしょう。